クスコのアルパ弾き

クスコには2泊した。すり鉢状の盆地にびっしりと建物が張り付いている。ラパスにそっくりだが、ラパスと違って高層のビィルディングはなく、教会の建物が目立つ程度である。インカ帝国の首都であった面影はなく、それだけスペインの破壊が甚だしかったせいであろう。
 草木もあまりなく、坂道が多い、ちょっとさびしい「街」にホテルがあった。ホテルで昼食を食べようとしていると、ひっそりとアルパを抱えた初老のアルパ弾きが部屋へ入ってきた。

彼は静かにアルパを弾き始めた

日本で聴くそれはエネルギッシュだが、彼のアルパは淡々と、どこまでも静かに弾くのだった。

コンドル、太陽の乙女たち、バリーチャ、ペルーの名曲を奏でる。

CDを買うと、御礼にと、「アルパ弾きのお人形」の置物をくれた。

CDのジャケットには若いころの彼の写真と息子さんがあしらわれてあった。

帰国後CDをかけると、淡々としたアルパが流れ出し、クスコのことを思い出すのであった。
マイヨール広場

どの「街」にも広場がある
街中にインカの石垣が一部残る
有名な12面体の石がここに埋め込まれていた
ホテルの夕食時、またフォルクローレのコンフントがやってきて演奏が始まった。
「WANKAMARU」というグループ
ケーナを吹かしてもらったが、バンブーですごく太い
サリーリィ、花祭りを日本で歌うように歌ったら、彼らもあわせてくれ、T君を交え一緒に演奏。

スペイン語の歌詞はほぼ同じで、通用したのがうれしい。


ホテルのスタッフが「なんだなんだ」と出てきて、「君たち明日から彼らと一緒に演奏してくれないか」という。国際的、日・ペルー友好のリップサービスだが悪い気はしない。

左端の女性と花祭りを踊る。
ペルーの女性は素朴でいい。




(この稿平成17年9月8日記す)



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